750ml 5000円 税抜
九平次が生み出す、テロワール・ヴィンテージを表現する新たな日本酒
日本国内のみならず、パリの三ツ星レストランでも高い人気を博す日本酒「九平次」。その九平次が新たに生み出すのが、自社米栽培の集大成を表現し、“ドメーヌスタイル”をコンセプトにした日本酒ブランド「㊈久野九平治本店」です。「田高」「福地」「門柳」の3銘柄は、兵庫県・黒田庄のテロワールと、各ヴィンテージの個性を反映した新たなスタイルの日本酒となっています。
1647年創業の歴史ある愛知県名古屋市緑区の酒蔵、㈱萬乗醸造。代々の当主が「九平治」を名乗る久野家の9代目から日本酒を醸し始め、現当主の久野九平治氏は15代目にあたります。
「日本酒に21世紀型の新しい光を当ててやりたい」「日本酒を新しいステージに立たせてやりたい」「日本酒の新たな価値を創造し、それを押し上げる品でありたい」こんな思いから生み出される日本酒は、日本国内のみならずパリの三ツ星レストランでも高い人気を博し、国内外で注目を集め続けています。
そんな㈱萬乗醸造が新たに生み出したブランドが、フランス・ブルゴーニュの地で手掛けるワイン「DOMAINE KUHEIJI」と、ドメーヌスタイルで生み出す日本酒「㊈ 久野九平治本店」です。九平次は日本酒、白ワイン、赤ワインの3つの食中酒を同じフィロソフィーの下、皆様にご提案できる世界で唯一の蔵になりました。
「ワインも日本酒も、同じ思想で畑・田んぼで汗をかき、また人間の手を極力入れない発酵スタイルなら、カテゴリーの違う飲み物でも同じテーマを表現できます。何故ならワインと日本酒は共に農産品を原料にした醸造酒で、摂理は同じだからです。」と語る九平次が目指すのが「原料」にとことんこだわること。
ワインの世界では当たり前の「自ら原料を育て、酒を醸す」というスタイルは、実は日本酒業界では極めて稀なスタイルになります。日本酒なら米、ワインであればブドウ。これらの原料と徹底的に向き合いこだわり抜くことで、セパージュの個性、テロワールやヴィンテージの特徴を表現しています。
「ひとりのシェフがコース料理を披露するように、その日のテーブルに並ぶ酒も、ひとりの醸造家の手掛けるもので、統一したマリアージュを提案したい。」その思いから、九平次のワインと日本酒は、同じフィロソフィーの下、テロワール=田・畑にフォーカスして造られています。
テロワール・ヴィンテージを表現する新たな日本酒「㊈ 久野九平治本店」
「㊈ 久野九平治本店」は、2010年からスタートした自社米栽培の集大成を表現し“ドメーヌスタイル”をコンセプトにした日本酒です。お米を育てるのは農家さんで、日本酒蔵はそのお米を買って醸造するということが一般的ですが、九平次はフランスのソムリエやシェフと交流していく中で、「日本酒の造り手としてお米に責任を持ちたい、そして何より自ら耕作したお米で日本酒を醸したい」と考えたのです。
原点を大切にしながら新しい挑戦を続けるという想いを込め、㈱萬乗醸造が株式化される以前の屋号である「㊈ 久野九平治本店」をブランド名に掲げています。この「㊈ 久野九平治本店」シリーズは、ワインで言う「村=ヴィラージュ」ごとの日本酒。
黒田庄エリアの中の3地区、「田高」「福地」「門柳」エリアにフォーカスされており、テロワールとヴィンテージを表現するため自社で所有し自社栽培で育てた同一収穫年の米を使用し、田んぼが限定されたシリーズになります。
力強い山田錦を生み出す独自の収量制限
「㊈ 久野九平治本店」が使用しているのは、酒米の王様として知られている山田錦。中でも兵庫県黒田庄町は山田錦の原産地であり最適な育成条件が揃う地域の一つで、ここで栽培された山田錦は骨格と複雑味のある日本酒を生み出します。
稲作に関しては、「育成中、太くて短い倒れない山田錦を育て、千粒重を重くする」という考えのもと、より良いブドウを造るために収量制限をするのと同じように、より良い米を造るために収量制限を実施。通常よりも植える株数を抑えて風通しを良くすることで、一粒が充実した米となり、力強い味わいのお酒が出来るようになるのです。
「㊈ 久野九平治本店」の3つの日本酒は、田んぼの個性とヴィンテージの個性を表現するため、全て同じ精米歩合、造り方によって生み出されています。また、シャンパーニュに使用されている瓶とワインと同じコルクを採用し100%瓶貯蔵されているのも特徴。劣化要因である紫外線が透過しにくく、温度管理が徹底されているため、そのピークは永く、フレッシュさ持続させながら長期的に熟成も楽しめ、数年後はより複雑な味わいへと変化していくのです。
「毎年のドラマ」を映し出す山田錦と、個性を醸し出した日本酒
「お米、田んぼにも、毎年のドラマがある」と九平次が語るように、造られる米はブドウと同じように天候の影響を受けます。特に山田錦は花が咲く8月下旬から2週間ほどの気温でヴィテージの特徴が決定する品種。そのため各ヴィンテージごとに特徴があり、その味わいの違いを愉しむことが出来るのです。
2019年
長い梅雨の後、気温が下がらず平均気温が30℃を超える暑い日が続き、やや溶けにくく引き締まった「硬い米」となりました。醸した直後の味わいはスレンダーでシャープな印象でしたが、時間の経過と共により熟した果実味が現れてきます。